東洋医学・西洋医学・食養生の観点から解説
更年期の時期に、「月経がスムーズに終わる人」と「出血がダラダラ続く人」がいるのはなぜでしょうか?
今回は、この違いについて東洋医学・西洋医学・食養生の視点から紐解き、月経トラブルを軽減するためのヒントをお届けします!
東洋医学から見る月経の変化 ポイントは「腎」「脾」「肝」の調和
東洋医学では、更年期の月経トラブルは「腎」「脾」「肝」の機能低下や不調が原因とされています。
- 「腎」 生命力の源であり、加齢によってエネルギーが減少することで身体全体に影響します。
- 「脾」 消化・吸収を担い、血液を生成する臓器。不調になると出血が止まりにくくなる傾向があります。
- 「肝」 血液を蓄え、巡らせる役割を果たしますが、ストレスや感情的な負担を受けやすい部分です。
月経がスムーズに終わる人
「腎」「脾」「肝」が比較的健康な状態で、気血の流れが整っているため、自然と月経が終わります。
出血が続いたり、大量出血する人
「腎」のエネルギーが不足し、「脾」の働きが弱まると、血液の生成や流れが悪化。加えて「肝」の不調がストレスで増幅し、出血量や期間が長引くことがあります。
西洋医学から見る月経の違い ホルモンの揺らぎが鍵
西洋医学では、閉経前後の月経変化はエストロゲンとプロゲステロンというホルモンのバランスの乱れが影響します。
スムーズに終わる人
卵巣機能が徐々に低下し、ホルモン分泌が一定のペースで減少するため、子宮内膜の乱れが少なく、月経が穏やかに終息します。
出血が続く・大量出血する人
卵巣機能が不安定な場合、ホルモンが乱高下して「無排卵周期」が増加。
その結果、子宮内膜が不安定になり、過剰な出血や不規則な月経が発生することがあります。
また、子宮筋腫やポリープといった病気が関与している可能性も。
食養生で更年期の月経トラブルをサポートする方法
毎日の食事を見直すことで、月経の乱れや更年期の不調を整えることができます。
ここでは、マクロビオティック食養生の視点から、タイプ別におすすめの食事方法をご紹介します。
月経がスムーズに終わる人の食養生
比較的健康な状態でも、更年期は「腎」を補うことが重要です。
- オススメ食材
黒豆、ひじき、黒ゴマ、わかめなど「黒い食品」で腎をサポート。玄米や根菜類(人参、大根、かぼちゃ)は体を温めながらエネルギーを補充します。 - ポイント
温かいスープや煮物を取り入れ、冷えを防ぐ食事を心がけましょう。
出血が続く・大量出血する人の食養生
血液を補い、冷えを改善する食材を意識的に選びましょう。
- オススメ食材
小松菜、ほうれん草、ひじき、レンズ豆など、鉄分豊富な食品を取り入れる。タンパク質は魚や肉から摂る未精製の油を活用して吸収力を高めましょう。 - 避けたいもの
甘いお菓子、冷たい飲み物、生野菜は控え、血の巡りを妨げない食事にシフト。
共通して気を付けたい食事のポイント
- 砂糖を控える
砂糖はホルモンバランスを乱す原因になりやすいので、干し芋や甘酒などの自然な甘味に切り替えましょう。 - 玄米や雑穀を主食に
ミネラルが豊富な玄米や雑穀は、腸を整え、血液の質を高める助けになります。 - 発酵食品を活用
味噌や納豆、ぬか漬けといった発酵食品で腸内環境を整え、ホルモンの乱れをサポート。 - 体を温める工夫を
冷たいものは控え、温かい汁物や煮物を積極的に取り入れて。
月経の変化を食事で整える
更年期の月経トラブルは、東洋医学の「気血の乱れ」、西洋医学の「ホルモンバランスの崩れ」によるものですが、食事がその改善の土台になります。
自分の体質や症状に合った食養生を取り入れて、心地よい更年期を迎えましょう!
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